目次
所得額などを計算し、申告期間内にe-Taxや申告会場で申告書を作成・提出する。
ふるさと納税をした後の税額控除の申請をする際に、マイナンバーの確認は不可欠です。
「マイナンバーの提示が拒否できないのは分かっているけど、マイナンバーカードを作らないといけないの?」「マイナンバー通知カードでは対応できない?」そんなふるさと納税にまつわるマイナンバーの疑問についてご説明します。
ふるさと納税のメリットである控除申請をスムーズに進めるための参考にしてください。
ふるさと納税にマイナンバーは必要なのか
社会保障や税関連の手続きなど、さまざまな場面でマイナンバーが必要になってきている中、ふるさと納税の場合はどうなるのでしょうか。
ふるさと納税の手続きの際にマイナンバーが必要なのかどうか、解説していきます。
マイナンバーが無い場合でもふるさと納税自体は可能
ふるさと納税をすること自体は、マイナンバー無しでも可能です。
しかし、ふるさと納税のメリットである税控除を申請する際にはマイナンバーが必要となります。
そのためふるさと納税の恩恵を受けることを望む場合、マイナンバーの確認が不可欠となります。
マイナンバーカード無しでは控除の申請時に困ることも
マイナンバーと身元の確認を1枚ですませることのできる「マイナンバーカード」がない場合、税控除申請に不利になる可能性があります。
マイナンバーカードが無くてもマイナンバー通知カードがあれば、税控除の申請は可能です。
しかし通知カードは発行されてから住所や氏名などの変更がある場合、マイナンバーの確認書類としては使用できません。
マイナンバーカードを持っておらず、さらに通知カードに記載している住所や名前に変更がある場合はマイナンバーカードを取得する必要があります。
あるいはマイナンバーが記載された住民票の写しか住民票記載事項証明書をそろえることでも、個人番号の証明は可能です。
税の控除申請のためにマイナンバーを確認する手段として、以下のいずれかの資料が必要となります。
- マイナンバーカード
- マイナンバー通知カード
- 住民票の写し
ふるさと納税で控除を受けるためには申請が必要
ふるさと納税のメリットである控除を受けるためには、申請手続きが必要となります。申請方法には、以下の2つがあります。
ワンストップ特例制度
確定申告なしでふるさと納税の税額控除を受けられる制度。寄附先自治体数などの条件を満たす人が利用できます。
確定申告
税務署に対して所得額などを申告し、翌年の所得税や住民税額を計算するやり方です。
ワンストップ特例制度
ワンストップ特例制度はふるさと納税をした後に確定申告なしで税額控除が申請できる制度です。
もともと確定申告が不要な会社員や公務員で、年間のふるさと納税先が5自治体までに収まっている人が利用できます。
「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を寄附先自治体などから入手し、必要書類を期日までに自治体に郵送すれば手続きできます。
確定申告
個人事業主や不動産収入のある人は毎年、確定申告をする必要があります。
会社員であってもふるさと納税先が6自治体以上の場合や医療費・住宅ローン控除を受ける場合、給与以外の副収入が20万円以上ある場合などは確定申告しなければいけません。
申請の際には自治体から送られる寄附金受領証明書や源泉徴収票など申告に必要書類をそろえた上で、所得額や寄附金額などを確認。
申告期間内にe-Taxや申告会場で確定申告書を作成・提出する必要があります。
ふるさと納税の控除申請の方法
ふるさと納税の申請の手続きは、ワンストップ特例制度を利用する場合と確定申告する場合で異なります。
具体的な手順をご紹介します。
ワンストップ特例制度で申請するとき
ワンストップ特例制度で申請する場合、以下の手続きが必要です。
- ①寄附先自治体から「寄附金受領証明書」「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を受け取る。
- ②マイナンバーカードの表・裏面のコピーを用意する。
マイナンバーカードが無い場合、マイナンバー通知カードのコピーかマイナンバーの記載されている住民票の写し、本人確認書類を用意。本人確認書類は運転免許証かパスポートいずれかのコピー。いずれも無い場合、健康保険証、年金手帳、提出先自治体が認める公的書類のいずれか2点のコピー。
- ③特例申請書に必要事項を記入し、②でそろえた書類を添付して、寄附先自治体に郵送する。
確定申告をするとき
確定申告をすることによって税額控除を申請する場合、以下の手順で手続を進めます。
- ①寄附先自治体から「寄附金受領証明書」を受け取る。
ふるなびでも「寄附金控除に関する証明書」を発行しています。政府のオンラインサービス「マイナポータル」とe-Taxを連携させれば、同証明書のデータが確定申告書に自動入力されるため便利です。
- ②勤務先が発行する源泉徴収票など必要書類を用意する。
- ③マイナンバーカードを用意する。
e-Taxを利用する場合ICカードリーダライタか、マイナンバーカード読み取り対応のスマホで読み取らせます。
申告会場で申告する場合、マイナンバーカードが無ければ通知カードやマイナンバーの記載された住民票の写しと本人確認書類を用意する。本人確認書類は免許証、パスポート、在留カード、公的医療保険の被保険者証のいずれか1つ。 - ④所得額などを計算し、申告期間内にe-Taxや申告会場で申告書を作成・提出する。
ふるさと納税のときのマイナンバーに関するその他の疑問を解決!
ふるさと納税する際にマイナンバー関連で発生しがちな疑問点を挙げてみました。以下の疑問やトラブルが発生した際の対処法もご紹介します。
マイナンバーが分からないときの対処法
マイナンバーカードが記載された住民票の写しを入手します。
マイナンバーカード・通知カードを紛失してしまったら
速やかに警察署に遺失届を出し、市町村窓口にも届け出てください。
マイナンバーカードは市町村窓口で再発行の手続きも受け付けています。
添付するマイナンバーや本人確認書類のコピーは白黒でもいい。
個人番号や本人確認のための書類をコピーする際は、カラーでなくても構いません。
マイナンバーが分からないときの対処法
前述した通りふるさと納税の控除申請の際には、マイナンバーの記載された住民票の写しも個人番号の確認資料として認められます。
マイナンバーカードを作っておらず通知カードも無くしてしまったりして、マイナンバーが分からないときには住民票の写しを入手することで個人番号を確認できます。
マイナンバーカード・通知カードを紛失してしまったら
もしマイナンバーカード・通知カードを紛失してしまった場合、すみやかに警察署に遺失届を提出して受理番号を控え市町村窓口にも届け出ましょう。
マイナンバーカードの場合個人番号カードコールセンターに連絡し、悪用を防ぐため機能停止の手続きを進めることも必要です。
マイナンバーカードは市町村窓口で再発行の手続きも受けられます。本人確認書類や手数料などが必要となります。
通知カードを紛失した場合はマイナンバーカードかマイナンバーが記載された住民票の写しを取得するようにしましょう。
添付するマイナンバーや本人確認書類のコピーは白黒でもいい
個人番号や本人確認の書類のコピーを提出する際、コピーは白黒・カラーいずれでも大丈夫です。
ワンストップ特例制度はオンライン申請もできるため、携帯電話のカメラを使用して確認書類の画像を撮影・アップロードする手段が可能なケースもあります。
わざわざ確認書類をコピーする手間がかからず、便利です。
まとめ
マイナンバーは今やふるさと納税の税額控除申請にも外せない要素となっていることを把握しておけば、手続きの際に「マイナンバーが分からない」「マイナンバーカードがどこにあるか忘れてしまった」といったトラブルが発生するリスクを事前に防げます。
個人番号と本人確認両方ができるマイナンバーカードを日ごろから保管しておくと、申請作業もよりスムーズになります。
マイナンバーカードを取得しておくなど準備を整えた上で、税額控除申請することをおすすめします。