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おでんや磯辺揚げ、筑前煮でおなじみのちくわは、白身魚のすり身が原材料の加工食品です。
日本の伝統食でもあるちくわには、良質な栄養素が豊富に含まれています。
この記事では、そんなちくわの意外な栄養効果をくわしく解説していきます。
簡単に作れるダイエットレシピもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
ちくわを五大栄養素に分類して解説!意外な栄養効果と効能とは?
ちくわを五大栄養素に分類するとどんなことがわかるでしょうか?
ちくわの栄養効果と効能について、栄養成分表をもとに解説していきます。
ちくわの五大栄養素を分類
ちくわの栄養素を分類した五大栄養成分表は以下の通りです。
成分名 | 100gあたりの値 | 単位 | |
---|---|---|---|
タンパク質 | 13.2 | g | |
脂質 | 0.4 | g | |
炭水化物 | 13.3 | g | |
ミネラル | ナトリウム | 990 | mg |
カリウム | 57 | mg | |
カルシウム | 48 | mg | |
マグネシウム | 17 | mg | |
リン | 100 | mg | |
鉄 | 0.2 | mg | |
亜鉛 | 0.3 | mg | |
ビタミン | ビタミンB1 | 0.01 | mg |
ビタミンB2 | 0.05 | mg | |
ビタミンB6 | 0.01 | mg | |
ビタミンB12 | 0.8 | μg | |
ビタミンC | 36 | mg | |
ビタミンD | 1.0 | μg |
引用:文部科学省食品成分データベース【日本食品標準成分表(八訂)増補2023年】対応版
五大栄養成分表では、ちくわはタンパク質やミネラルなど、魚由来の栄養素を多く含んでいることがわかります。
続いて、その栄養素の特徴や働きについてくわしく解説していきます。
ちくわは消化の良い良質なタンパク質が手軽に摂れる
魚肉は畜肉よりも高タンパク質ですが、ちくわは魚肉の繊維が細かくすりつぶされており、とくに消化吸収が早い食品です。
調理しなくても食べられることから、効率よくタンパク質を摂取できる食品といえます。
ちくわは脂質やカロリーが低く太ることはない
ちくわのカロリーは高く太るのではないかとお考えの方もいるでしょうが、ちくわは脂質が少なく太りにくい食品です。
ちくわは良質な脂質を含んでおり、中性脂肪を下げ脂肪燃焼効果をアップさせます。
ちくわは糖質が低く血糖値の急上昇を抑えられる
ちくわは糖質が比較的低く、糖質制限しやすい食品です。
糖質制限では1食の糖質量は20〜40gが理想的とされています。
ちくわは100gあたり12.6gの糖質を含んでおり、低糖質食品の一つです。そのため、血糖値の急上昇を抑えるのに役立つでしょう。
ちくわは魚由来のカルシウムやビタミンB12などが摂取できる
ちくわには、魚由来のカルシウムやビタミンB12が豊富です。
カルシウムは、脂肪の分解を促進する作用があり、ビタミンB12は神経や血液細胞の健康維持、全細胞のDNAの生成を助ける栄養素です。
ちくわの栄養成分にDHAは含まれている?
ちくわには、オメガ3脂肪酸の一種であるDHA(ドコサヘキサエン酸)が、少量ですが含まれています。
DHAは脂肪燃焼を促進する働きがあります。
また、オメガ3脂肪酸にはEPA(エイコサペンタエン酸)も含まれており、中性脂肪を低下させ、生活習慣病の予防に役立ちます。
ちくわと魚肉ソーセージの栄養成分を比較
ちくわも魚肉ソーセージも、魚のすり身を原料とした練り物ですが、栄養成分にはどのような違いがあるのでしょうか。下の表で見てみましょう。
100gあたり | ちくわ | 魚肉ソーセージ |
---|---|---|
エネルギー | 107kcal | 158kcal |
たんぱく質 | 13.2g | 11.5g |
脂質 | 0.4g | 7.2g |
炭水化物 | 13.3g | 12.6g |
カルシウム | 48mg | 100mg |
ビタミンC | 36mg | 0mg |
ビタミンD | 1.0μg | 0.9μg |
引用:文部科学省食品成分データベース【日本食品標準成分表(八訂)増補2023年】対応版
ちくわの方がカロリーや脂質量が低く、タンパク質やビタミンCが多いです。そのためダイエットに向いているといえるでしょう。
一方、魚肉ソーセージはエネルギー量やカルシウムが多く、運動や急な栄養補給に向いています。
ちくわが体に悪いのは本当?
ちくわは体に悪いということはありませんが、いくつか注意が必要な点があります。
ちくわを食べるときに、配慮したい栄養成分について、くわしく解説していきます。
ちくわの栄養成分には塩分が多い
ちくわには100gあたり990mgのナトリウム(塩分)が含まれているので、食べ過ぎに気をつけましょう。
ちくわを水や湯に浸けることで、ある程度の塩分が抜けるので試してみてください。
減塩ちくわも販売されているので、塩分の気になる方はこちらを選ぶのがおすすめです。
ちくわにアレルギーの恐れはある?
ちくわの原材料である白身魚は、時にエビやカニなどの甲殻類を捕食していることがあります。
甲殻類アレルギーを持つ人にとってリスクとなる恐れがあるので、購入時には必ず商品の原材料表示を確認してください。
ダイエット中にも最適!ちくわ1本の栄養価とカロリー
ちくわは脂質やカロリーが低く、ダイエット中にも最適な食品です。
ちくわ1本にはどれくらいの栄養があり、どのように食べたら良いか解説します。
ちくわのタンパク質量や脂質は1本どれくらい?
一般的な5本セットの細いちくわのタンパク質は1本4g、脂質は0.1g、カロリーは32kcalです。
ちくわはたんぱく質量の割に低脂質・低カロリーで、ダイエットに最適な食品といえます。
ちくわは1日何本まで食べていい?
ちくわを1日何本まで食べていいかは決まっていませんが、使用されている塩分量に気をつける必要があります。
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、塩分摂取(食塩相当)の目安は、成人1人1日当たり男性7.5g未満、女性では6.5g未満です。
ちくわは1本0.7gの塩分を含んでいるので、食事のバランスに気をつけましょう。
ちくわは栄養が多く子供のおやつ代わりにもなる
ちくわには、子供の成長に不可欠な栄養素であるタンパク質やカルシウムが豊富に含まれています。
噛み応えがあり満足感を得やすいので、子供のおやつ代わりにも適しているでしょう。
ちくわの栄養を活かす!簡単ダイエットレシピ
ちくわは他の食材と組み合わせることで、さらに栄養バランスの良いダイエット料理になります。
脂質やカロリーの控えめなちくわを使った、簡単ダイエットレシピをご紹介します。
ちくわとわかめの韓国風サラダ
コチュジャンの辛味が効き、食欲のない夏場にもおすすめのダイエットサラダです。
わかめに含まれるカリウムは塩分を排泄する働きがあります。
材料(2人分)
- きゅうり1本
- 乾燥わかめ10g
- ちくわ1〜2本
- 【調味料】ごま油大さじ1/2
- 【調味料】中華だしの素小さじ1/2
- 【調味料】コチュジャン小さじ1/2
- いりごま大さじ1
作り方
- きゅうりはポリ袋に入れ叩き、食べやすい大きさに割る。塩もみしたあと、塩を洗い流し水分を切っておく。
- 乾燥わかめは水で戻しておく。ちくわは輪切りにする。
- きゅうり、ちくわ、わかめをボウルに入れ、調味料で和えていりごまをふる。
ちくわとナスのあんかけ煮浸し
あんのとろみが口に広がる煮浸しです。
旬のナスはカリウムが豊富でちくわの塩分の排泄にも効果があります。
ちくわに足りないビタミンE、ビタミンKも補えるでしょう。
材料(2人分)
- ナス2本
- しめじ1/2パック
- ちくわ2本
- 冷凍枝豆10粒程
- 片栗粉少々
- めんつゆ適量
作り方
- ナスはへたを切り、2cmくらいの輪切りにする。ちくわは斜め切りにする。
- 水とめんつゆを鍋に入れ、沸騰したらナス、ちくわ、冷凍枝豆を入れて煮る。
- 煮立ったら水で溶いた片栗粉を回し入れ、とろみが出るまで弱火で煮る。
ちくわとオクラの和風マヨ和え
マヨネーズの酸味としょうゆやかつお節の旨味で、満足感を得られるレシピです。
オクラはβカロテンやビタミン、ミネラルを多く含み、ちくわと和えるとさらに栄養がアップします。
材料(2人分)
- オクラ5本
- ちくわ小1本
- かつお節適量
- 【調味料】しょうゆ小さじ1/2
- 【調味料】マヨネーズ大さじ1/2
作り方
- オクラは塩で板ずりしてから熱湯でゆでる。ゆでたら水に取り、水気を切って輪切りにする。
- ちくわは輪切りにする。
- ボウルに調味料を入れて混ぜ、ちくわとオクラを入れて和える。
まとめ
ちくわは、タンパク質が豊富で脂質や糖質が低い食品なので、ダイエットには最適です。
価格も安く手に入れやすいので、普段のお料理にもぜひ積極的に取り入れてみてください。