梨の栄養を徹底解説!栄養を損なわない保存方法や簡単レシピも紹介

梨の栄養を徹底解説!栄養を損なわない保存方法や簡単レシピも紹介

秋が近づくと梨を店先で見かけるようになります。梨は、水分とともにミネラルなどの栄養素も摂取できる、まだ暑い晩夏にもぴったりの果物です。
この記事では、梨に含まれる栄養素や成分について詳しく解説します。
また、栄養豊富でおいしい梨の見分け方や、栄養を損なわない保存方法、梨を活用するレシピも紹介しています。ぜひ参考にしてください。

ここでは、主に7月から9月頃に旬を迎える梨の返礼品についてご紹介していきます。どの返礼品で寄附をするか悩んでいる方は是非参考にしてみてください。

梨に含まれる主な栄養素や成分とその働き

梨にとくに豊富な栄養素について、下表に含有量を示します。

ここでは和梨の栄養価を示していますが、洋梨との違いは記事中で後述します。

栄養素生の和梨中の含有量
(可食部100gあたり)
食物繊維0.9g
(水溶性0.2g・不溶性0.7g)
カリウム140mg
アスパラギン酸140mg
ソルビトール1.5g

出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

梨に含まれている主な栄養素や成分について、順に詳しく解説します。

食物繊維

食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があり、梨はとくに不溶性食物繊維が豊富です。

不溶性食物繊維は便秘に効果的で、腸内環境を整える役割や、食後の血糖値の上昇を穏やかにする作用もあります。

腸内環境を整える梨のような果物は、夏バテの予防や回復にもぴったりです。

カリウム

カリウムは、みずみずしい野菜や果物に豊富で、梨にも多く含まれているミネラルです。

カリウムは体内の浸透圧を調整していて、余分なナトリウム(塩分)を体外に排出する役割があります。

不足すると体がむくみやすくなったり、筋肉痛や手足のだるさなどを感じたりします。

暑い季節には発汗などで失われやすいため、とくに積極的に摂りたいミネラルです。

アスパラギン酸

アスパラギン酸はアミノ酸のひとつです。

疲労物質の乳酸をエネルギーに変換する手助けをする物質で、疲労回復効果も期待できます。

また、利尿作用により老廃物の排出を促進したり、カリウムなどのミネラル類を細胞へ運んだりする働きもあります。

ソルビトール

ソルビトールは糖の一種でやさしい甘味があり、果物のなかでは、とくに梨に多く含まれる成分です。

砂糖などと比較すると、腸であまり吸収されずカロリーになりにくい特徴があります。

そのため、血糖値の上昇が穏やかで、摂取しても太りにくい糖分です。

プロテアーゼ

プロテアーゼはたんぱく質を分解してくれる酵素です。

食事の後に摂取すると消化を助けてくれます。また、お肉の下ごしらえとして、すりおろした梨にしばらく漬けておくと、酵素の働きで柔らかくなります。

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和梨と洋梨の違い

和梨と洋梨の違い

形や食感が大きく異なる和梨と洋梨ですが、じつは栄養価の違いはほとんどありません。

しいて言えば、洋梨の方が和梨よりも2倍ほど多くの食物繊維が含まれており、糖質も若干多いといった違いがあります。

大きな違いはないため、好みやその日の気分に合わせて食べたい方を選ぶとよいでしょう。

また、和梨の品種は大きく、赤梨と青梨に分類されます。

下表には、赤梨・青梨・洋梨の違いをまとめています。

梨の
分類
和梨(赤梨)和梨(青梨)洋梨
主な
品種
幸水・豊水・新高など二十世紀・秋麗・甘太などラフランス・ルレクチェ・バートレットなど
特徴・熟すと皮が赤茶色になる
・やわらかい食感で甘味が強い
・熟すと皮が黄色っぽくなる
・しゃきっとした食感で甘味と酸味のバランスがとれている
・ひょうたん型
・食感はねっとりとしており、とろけるような甘さ
7~10月上旬8~10月中旬8~12月
追熟しないしないする
食べ頃購入後できるだけ早く購入後できるだけ早く購入から数日後

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栄養豊富で新鮮な梨の見分け方

栄養豊富で新鮮な梨の見分け方

和梨は、新鮮なものほどおいしくて栄養豊富です。

新鮮な梨を選ぶには「重量感・色・手触り・軸」の4点に着目しましょう。

  • 重量感
    ずっしりと重みがある、横幅があるものを選びましょう。
    ずっしり重いほど、水分量が多くみずみずしい梨です。また、高さがあるものではなく、横幅の大きなものを選びましょう。

  • 表面の色が濃く、お尻まで色がついているか見ましょう。
    梨が熟してくると、日光を浴びてお尻までしっかりと色が回ります。
  • 手触り
    美味しい梨は表面がつるっとしています。
    ざらっとしている梨は成熟していません。

  • 軸全体が干からびておらず、しっかりしているものが新鮮です。
    梨は収穫後も呼吸により水分や糖分が減少するため、時間経過とともに少しずつみずみずしさが失われます。

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栄養を損なわない梨の保存方法

栄養を損なわない梨の保存方法

洋梨と違い、和梨は収穫後に追熟することがありません

収穫後は梨自体が持っている水分や糖分を使って呼吸を行うため、時間が経てば経つほど水分が失われます。

乾燥に注意し、風通しの良い冷暗所で保存するようにしてください。

やむを得ない場合は数日の常温保存も可能ですが、美味しく食べるには、なるべく冷蔵か冷凍での保存がよいでしょう。

冷蔵保存の方法

冷蔵保存できる期間は梨の品種により異なりますが、何よりも鮮度が大切なので1週間程度で食べきるとよいでしょう。

購入後は水分を逃がさないよう1玉ずつラップで包み、さらにそれをビニール袋に入れ、ヘタを下向きにして野菜室で保存しましょう。

ヘタを下向きに、お尻側を上向きに保存すると、呼吸が抑えられ、鮮度の劣化が緩やかになるといわれています。

また、カットした梨の冷蔵保存時は、しっかりラップで包みましょう。

皮をむいた梨はすぐに茶色く変色します。

塩水や砂糖水に10分ほど浸してからラップで包むと、6時間ほどは色止めができますが、一時的なものでしかありません。

カットした梨はその日のうちに食べるようにしましょう。

冷凍保存の方法

梨は1か月ほど冷凍保存できます。
カットせずにそのままでも、食べやすい大きさにカットしてからでも、どちらでも冷凍可能です。

いずれの場合も、梨をラップに包んでから密封袋に入れて冷凍しましょう。

カットして冷凍する場合は、茶色く変色する前に冷凍庫へ入れると変色せずに保存できます。

食べる際は、完全解凍されるとシャキシャキした食感が失われてしまうため、半解凍くらいで食べるようにしましょう。

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梨の栄養を生かせる簡単・時短レシピ

梨の栄養を生かせる簡単・時短レシピ

梨は、カットしてそのまま食べるだけでなく、加工や調理もできます。

ここでは、梨の栄養を生かせる簡単なレシピを3つ紹介します。

梨ジャム

梨ジャム

梨は、ジャムに加工すれば長期保存できます。

パンに塗るほか、ヨーグルトに入れたり、冷えたミルクやソーダと割ったりしても美味しく食べられます。

作ったジャムはすぐに冷蔵して、2~3週間ほどで食べきってください。

材料

  • 梨:1玉
  • 砂糖:使用する梨の重さの30~40%程度
  • レモン汁(用意できれば):大さじ1

作り方

  1. 梨の皮をむき、芯を取り除く。
  2. お好みでさいの目切りにするか、すりおろす。
  3. 鍋に入れ、砂糖を上からまぶして火にかける。
  4. アクを取りながら、20分ほど煮る(レモン汁が用意できれば火を止める直前に加えて軽く混ぜる)。
  5. 煮沸消毒した清潔な瓶に入れて、すぐに冷蔵保存する。

自作のジャムは、瓶の代わりに保存袋に入れて冷凍すれば、半年以上の長期保存も可能です。

生ハム梨

生ハム梨

生ハムは疲労回復に効果的なビタミンB1が含まれており、たんぱく質も豊富な食品です。
梨と合わせることで、栄養バランスのよい一品になります。
お好みで黒コショウをかけたり、クリームチーズを一緒に巻いても美味しく食べられます。

材料

  • 生ハム

作り方

  1. 梨の皮をむき、芯を取り除く。
  2. 食べやすい大きさにカットして、生ハムを巻く。

梨のキムチ和え

梨のキムチ和え

白菜キムチに含まれる乳酸菌や食物繊維で腸内環境を整える効果が期待できるメニューです。

ビタミンA・B・Cも摂取できます。

梨の甘みとキムチの辛さがマッチして、クセになる味です。

材料

  • 白菜キムチ

作り方

  1. 梨の皮をむき、芯を取り除く。
  2. 一口大にカットする。
  3. 刻んだキムチと和えてなじませる。

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まとめ

梨は腸内環境を整えつつ、疲労回復や消化を助ける効果がある果物です。

旬を迎える8~9月はまだ暑いため、冷やした梨で手軽に水分やミネラルを補給するのもおすすめです。

梨の栄養をさらに活用したいなら、梨をほかの食材と組み合わせたり、ジャムに加工したりしてもよいでしょう。

見分け方や保存方法にも気を付けて、新鮮で栄養豊富な梨を楽しんでみましょう。

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