パスタとスパゲッティの違いを解説|パスタの種類や特徴も紹介

パスタとスパゲッティの違いを解説|パスタの種類や特徴も紹介

パスタの起源は古く、紀元前4世紀のローマ時代といわれています。

イタリアの国民食であり、日本でも定番メニューとなったパスタとスパゲッティには、どのような違いがあるのでしょうか。

この記事では、パスタとスパゲッティの違いを解説します。

代表的なパスタの種類や特徴、スパゲッティの上手な扱い方も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

スパゲッティとは違うパスタを見かけたときに、どのように調理したらよいか困ったことはありませんか?かわいい形や珍しいパスタなど、「使い慣れていないパスタは食べ方がわからない」という人も多いのではないでしょうか。そこで、この記事ではさまざまな種類のパスタとおいしい食べ方を紹介します。

パスタとスパゲッティの違い

パスタとスパゲッティの違い

パスタとスパゲッティの違いは、麺の分類上の違いです。

パスタはイタリアの麺類全般を指し、スパゲッティはパスタの種類のひとつです。

パスタは小麦粉を主原料としたイタリアの麺類の総称

パスタは、小麦粉と水などを練り合わせて作る、イタリアの麺類の総称です。

パスタの種類は、イタリア国内でも約650以上あるといわれており、これらはロングパスタとショートパスタの2種類に大別されます。

生パスタか乾燥パスタかによっても違いがあり、乾燥パスタの原料には、主にデュラム・セモリナと呼ばれる小麦粉が使用されます。

なお、日本農林規格(JAS)では、乾燥パスタは「マカロニ類」として定義されています。

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スパゲッティはパスタの種類のひとつ

スパゲッティはパスタの種類のひとつ

スパゲッティは、多数あるパスタの種類のひとつです。

パスタのなかでもスパゲッティはロングパスタに分類され、長さが25cm前後、断面が円形で、直径が2mm前後に成形されているものを指します。

どんなソースとも相性がよく、日本ではもっともポピュラーなパスタといえるでしょう。

スパゲッティよりもやや細めのスパゲッティーニ、やや太めのスパゲットーニを使っても、料理名を「スパゲッティ」とすることが多くあります。

日本におけるパスタとスパゲッティの歴史

日本に初めてパスタが入ってきたのは、鎖国が解かれた幕末です。

当時の横浜外国人居留地で、マカロニが食べられていました。

明治5年の料理書には、マカロニグラタンやマカロニスープが掲載されています。

明治16年頃、フランス人宣教師マリク・マリ・ド・ロ神父によって長崎にマカロニ工場が建設され、日本初のパスタが製造されました。

パスタのなかでも、スパゲッティが登場したのはその後です。

明治28年に新橋の洋食屋で、日本で初めてスパゲッティが提供されました。

当時のスパゲッティは、庶民には手の届かない高級品で、広く一般に親しまれるようになったのは戦後です。

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パスタの種類と特徴

パスタの種類と特徴

この章では、生パスタと乾燥パスタの違いや、ロングパスタとショートパスタの代表的な種類・特徴を紹介します。

生パスタと乾燥パスタの違い

パスタには、作った後すぐにゆでて食べる生パスタと、乾燥させて保存性を高めた乾燥パスタがあります。

  • 生パスタ
    小麦粉に水などを加えて練った後、乾燥させずにすぐにゆでて調理する。
    生地の水分が多いため、モチモチとした食感が楽しめる。
    原料には、硬質のデュラム・セモリナだけでなく、軟質の普通小麦や卵などを使用してもよい。
    イタリアでは、レストランなどのお店だけでなく、家庭でもパスタを手作りすることが多い。
  • 乾燥パスタ
    イタリアでは、デュラム・セモリナを100%使用することが法律で定められている。
    日本では、JASにより以下のように規定されている。
    『デュラム小麦のセモリナ又は普通小麦粉に水を加え、これに卵、野菜を加え、又は加えないで練り合わせ、マカロニ類成形機から高圧で押し出した後、切断し、及び熟成乾燥したもの』
    「日本農林規格 マカロニ類」(PDF)より引用

デュラム・セモリナとは

パスタの主原料であるデュラム・セモリナとは、デュラム小麦を粗く挽いたセモリナ粉のことです。

  • デュラム小麦
    普通小麦の祖先にあたる、硬質の小麦。
    たんぱく質を多く含むためグルテンが豊富に作られ、弾力がありコシの強い麺となる。
    胚乳がもともと黄色味を帯びているため、製粉後の粉やパスタも黄色くなる。
  • セモリナ粉
    粗く挽いた小麦粉のこと。
    一般的にはデュラム小麦を粗挽きにしたものを指し、「デュラム・セモリナ」とも呼ばれる。

代表的なロングパスタの種類と特徴

ロングパスタは、太さや形状によりさまざまな種類があります。

以下に、代表的なロングパスタの種類と特徴をまとめます。

ロングパスタ
の種類
特徴
カッペリーニ直径が約1.3mm以下
素麺のように細く、冷製パスタなどに用いる。
フェデリーニ直径1.4~1.5mm
トマトやオイルなどの軽いソースが合う。
スパゲッティーニ直径1.6~1.7mm
トマトやオイルなどの軽いソースが合う。
スパゲッティ直径2mm前後
どんなソースにも合わせやすい。
スパゲットーニ直径2.2mm前後
濃厚なソースに合わせやすい。
リングイーネ
(リングイネ)
断面が楕円形のロングパスタ。
変化のある食感で、ソースが絡みやすい。
ブカティーニ中心に穴があいている。
シチリア地方発祥のロングパスタで、
ローマ料理によく使われる。
トマト、パンチェッタ、チーズを使った
「アマトリチャーナ」に使うのが定番。
フェットチーネイタリア中南部で使用される平打ちパスタ。
材料には硬質(デュラム)小麦が使われる。
チーズとの相性がよい。
タリアテッレイタリア北部で使用される平打ちパスタ。
フェットチーネとほぼ同じもの。
材料には軟質小麦を使い、卵を加えることも。

代表的なショートパスタの種類と特徴

ショートパスタにはさまざまな形があり、食感だけでなく見た目も楽しめます。

以下に、代表的なショートパスタの種類と特徴をまとめます。

ショートパスタ
の種類
特徴
マカロニ円筒形で、直径が5〜8mm。
どんなソースにもよく合う。
17世紀頃までは、パスタ全般をマッケローニ
(マカロニのイタリア語)と呼んでいた。
ペンネ・リガーテ中が空洞で、ペン先のように斜めに
カットされた形状。
表面に筋があるものをペンネ・リガーテと呼ぶ。
筋のないペンネよりもソースが絡みやすい。
リガトーニ円筒形で、直径が9〜15mm。
「線を引く」が語源で、表面に筋がある。
表面にも空洞の中にもソースが絡みやすく、
発祥地のカラブリア州ではトマトソースが定番。
フジッリらせん状のショートパスタ。
どんなソースにもよく合う。
ファルファッレ蝶を意味する「ファルファッラ」が語源。
蝶のような形で、クリームソースと相性がよい。
コンキリエ巻貝の貝殻のような形状。
イタリア南部が発祥で、どんなソースにも
合わせやすい。
オレキエッテ耳たぶのような形のショートパスタ。
イタリア南部のプーリア州が発祥で、
オイルソースとの相性がよい。

その他のパスタの種類と特徴

次に、ロングパスタやショートパスタ以外の代表的なパスタを紹介します。

その他のパスタ
の種類
特徴
ラザニアシート状の平たいパスタ。
主に、ミートソースとクリームソースを
交互に重ねた料理「ラザニア」に使われる。
ラビオリチーズなどの詰め物をしたパスタの総称。
市販品では詰め物をした状態の冷凍品が多く、
ゆでてからソースと和えて食べる。
ニョッキゆでてつぶしたジャガイモに、
小麦粉などを加えて団子状にしたパスタ。
モチモチとしたやわらかい食感。
クスクス粒状の、世界最小といわれるパスタ。
モロッコなどの北アフリカが発祥で、
魚介のスープをかけて食べるのが一般的。

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パスタ・スパゲッティの上手な扱い方

パスタ・スパゲッティの上手な扱い方

この章では、パスタのゆで方やソースとの合わせ方、保存方法を紹介します。

なお、ここからは、日本で主流の乾燥パスタについて記述します。

パスタのゆで方

パスタは、ゆで方によって食感が変わり、料理全体の仕上がりに違いが出ます。

美味しいパスタ料理を作るには、ゆで方にも工夫が必要です。

  • スパゲッティ
    たっぷりのお湯に塩を加え、少し芯の残る「アルデンテ」にゆで上げる。
    後でソースと合わせたときにちょうどよい固さにするため、袋の表示時間の1分前にゆで上げるとよい。
  • ショートパスタ・太めのロングパスタ
    調理後も麺が伸びにくく、食感が保てる。
    アルデンテにゆでると固く感じることがあるため、途中で確認しながら、しっかりとゆでる。
  • 冷製パスタ
    冷製パスタは、ゆでてから氷水で締める際に固くなりやすいため、表示時間どおりにゆでるとよい。

ソースの合わせ方

パスタの種類によって、相性のよいソースが異なります。

厳密な決まりはありませんが、傾向を知っておくと、調理の際に役立ちます。

  • スパゲッティ
    トマト・オイル・クリームなど、どんなソースにも合わせやすい。
  • 細いロングパスタ
    トマトやオイルなどの軽いソースが合う。
    極細のカッペリーニは、冷製パスタやスープの具材として使われることが多い。
  • 太いロングパスタ
    クリームや煮込み系などの濃厚なソースが合う。
    とくに、肉を煮込んで作るボロネーゼには、太めのスパゲッティであるスパゲットーニや、平打ちのタリアテッレなどが向く。

パスタの保存方法

スパゲッティなどのパスタは、しっかりと密閉し、常温保存しましょう。

乾燥パスタは湿気に弱いため、湿度の高い場所で長期間保存すると、カビが生えることがあります。

結露しやすい冷蔵保存は避け、専用のパスタケースや密閉できる容器・ポリ袋などに入れて、湿度の低い場所で常温保存しましょう。

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まとめ

パスタとスパゲッティの違いは、麺の分類上の違いです。

パスタはイタリアの麺類の総称で、大きく分けてロングパスタとショートパスタがあります。

スパゲッティは、パスタの種類のひとつです。ロングパスタに分類され、長さが25cm前後、断面が円形で直径が2mm前後のものを指し、どんなソースにも合わせやすいのが特徴です。

最近は、スパゲッティだけでなく、さまざまな種類のパスタが販売されています。

この記事を参考に、今まで使ったことのないパスタ料理に挑戦してみてはいかがでしょうか。

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