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「ブイヨンとコンソメは何が違う?」
「ブイヨンとコンソメをどう使い分けたらよいかわからない」
店頭や料理のレシピでブイヨンやコンソメを見かけて迷う方、違いがわからないまま使っているという方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、ブイヨンとコンソメの違いや、それぞれの特徴に応じた使い方・おすすめ料理を解説します。
ブイヨンとコンソメは代用可能か、どちらもない場合はどの調味料を使えばよいかも解説しますので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
ブイヨンとコンソメの違い

まず、ブイヨンとコンソメの基本的な違いと、それぞれの特徴について押さえておきましょう。
ブイヨンは「だし」
ブイヨンとは、フランス語で「だし」のことです。
牛骨や鶏ガラ、玉ねぎやセロリなどの香味野菜、スパイス、ハーブなどを水とともに弱火で3~4時間ほど煮込み、素材のエキスを抽出します。
ブイヨンは主にスープや煮込みなど西洋料理のだしに使われ、そのまま飲むことはありません。
なお、同じ「だし」でもフォンドボーは、仔牛の骨やすね肉と香味野菜や香辛料を煮込んだものです。
フォンドボーはより濃厚で、主にソースなどに使われます。
コンソメは「そのまま飲めるスープ」
コンソメとは、ブイヨンをベースに、さらに肉類や野菜、卵白などを加えてつくったスープのことです。
ブイヨンに牛肉や鶏肉、香味野菜やハーブ、卵白などを加えて2時間ほど煮込み、旨味を抽出したものをこしてつくります。
コンソメが澄んだ琥珀色をしているのは、卵白がアクや臭みを吸着するためです。
コンソメにはフランス語で「完成された」という意味があり、その名の通り、塩などで味を調えればそのままスープとして飲めます。
ブイヨンやコンソメの種類と特徴

市販のブイヨンやコンソメにはさまざまな種類があります。
自分に合う味や使い勝手のよい種類を選べるよう、原材料や形状による違いを見ていきましょう。
原材料による種類と特徴
市販のブイヨンは、ベースとなる原材料によって「チキンブイヨン」や「野菜ブイヨン」などがあり、種類も豊富です。
コンソメも同じように、原材料によって味の特徴が変わります。
ベースとなる食材ごとの特徴は以下の通りです。
種類 | ベースとなる食材 | 特徴 |
---|---|---|
ビーフ | 牛骨、牛肉 | 肉の旨味が強い 高級感があり肉料理に合う |
チキン | 鶏ガラ、鶏骨、鶏肉 | あっさりしているが旨味がある どんな料理にも合う |
魚介 | 魚の骨、アラ、貝類など | シーフードの旨味が強い 魚介料理に使うと味に奥行きや深みが増す |
野菜 | 野菜 | さまさまな野菜の旨味と甘みを凝縮 野菜本来の味を引き立たせる |
特徴を参考に、料理によって選び分けるとよいでしょう。
1種類だけ選ぶとすれば、汎用性のあるチキンブイヨン・チキンコンソメがあると便利です。
形状による種類と特徴
市販のブイヨンやコンソメには、固形や顆粒・粉末タイプなどがあります。
それぞれの特徴やおすすめの使い方は以下の通りです。
種類 | 特徴 | おすすめの人・使い方 |
---|---|---|
固形 | キューブ状 ゆっくり溶ける 計量不要 個包装のため、劣化しにい | スープや煮込み料理に 使用する分量が決まっている人向け |
顆粒 | 水にさっと溶けやすい 味がなじみやすい | スープや炒め物などに 量を調整しながら使いたい人向け |
粉末 | 顆粒よりもさらに細かい粉末状 水分が少ない食材に均一になじむ | 肉や魚・ハンバーグの下味に 量を調整しながら使いたい人向け |
固形は計量不要で手軽ですが、使用量を調整したい場合は削るなどの手間がかかります。
顆粒や粉末には、便利な振り出し口がついたタイプもありますが、湿気による劣化には注意が必要です。
料理の仕上がりや調理のしやすさにも影響するため、自分に適したタイプを選びましょう。
ブイヨンとコンソメの使い方やおすすめの料理

ブイヨンとコンソメは、味わいや風味がそれぞれ異なるため、特徴を押さえて使い分けるとよいでしょう。
それぞれの使い方とおすすめの料理を紹介します。
ブイヨンの使い方とおすすめ料理
ブイヨンには肉や野菜の旨味が詰まっており、料理に使うと具材の味を邪魔せず、奥行きのある風味や味わいに仕上がります。
市販のブイヨンを水に溶かし、具材を煮込んで好みの味に調整しましょう。
ブイヨンは、以下のような料理のベースとして使うのがおすすめです。
- ポトフ
- シチュー
- ポタージュ
- ピラフ
- リゾット
- パエリア
- カレー
- ハヤシライス
また、いつもの洋食に隠し味として使うと、肉や香味野菜をじっくり煮込んだような本格的な味に仕上がります。
コンソメの使い方とおすすめ料理
コンソメは、肉や野菜の旨味や風味に加えて塩味もあるため、お湯で溶かせばスープとして飲めて、調味料としても使えます。
コンソメ1つで味が決まりやすいため、便利な調味料としてコンソメを常備している人も多いでしょう。
コンソメは、以下のような料理に使えます。
- コンソメスープ
- オニオングラタンスープ
- ポトフ
- ミネストローネ
- ロールキャベツ
- テリーヌ(コンソメをゼラチンで固めた前菜)
また、以下のような料理にコンソメ味を効かせたい場合にもおすすめです。
- 肉料理(下味に)
- 肉・野菜炒め
- パスタ料理
- カレー
ブイヨンとコンソメは代用できる?

ブイヨンとコンソメは代用可能か、どちらもないときは何で代用できるかを解説します。
ブイヨンはコンソメで代用可能
コンソメはもともとブイヨンをベースにつくられているため、ブイヨンがない場合はコンソメで代用できます。
ただし、レシピ通りの使用量では料理の塩気が強くなってしまうため注意が必要です。
また、料理によってはコンソメの味や風味が際立ちすぎることもあります。
ブイヨンをコンソメで代用する場合は、味を見ながら使用量を調整するとよいでしょう。
なお、コンソメがない場合はブイヨンで代用できますが、仕上がりが淡泊になりがちです。
コンソメをブイヨンで代用する場合は、味を見て塩・胡椒や香味野菜、香辛料などを足すとよいでしょう。
ブイヨンもコンソメもない|代用できる調味料
ブイヨンもコンソメもない場合に代用できる調味料や注意点を解説します。
鶏ガラスープの素
ブイヨンやコンソメがない場合は、鶏ガラスープの素で代用可能です。
ただし、鶏ガラスープの素は主に中華料理で使われるため、市販品の多くにネギや醤油が入っています。
そのため、レシピ通りの使用量では、中華風味に仕上がることがあるため注意が必要です。
コンソメやブイヨンを鶏ガラスープの素で代用する場合は、味を見ながら使用量や具材を調整するとよいでしょう。
和風だしの素
ブイヨンやコンソメ、中華スープの素がない場合は、和風だしの素でも代用可能です。
鰹節や昆布などがベースの和風だしの素は、肉特有の強い旨味が入っていないため、やさしい味に仕上がります。
和風だしの素だけでは料理の味が淡泊になってしまう場合は、具材に肉や香味野菜を加えて調整するとよいでしょう。
まとめ
ブイヨンとコンソメの違いを理解し、適切に使い分けることで料理の味がより引き立つでしょう。
- ブイヨンは「だし」、コンソメは「完成されたスープ」
- ブイヨンは料理のベースとして、コンソメはそのままスープや調味料として使える
- ブイヨンとコンソメは代用可能
- 代用品として鶏ガラスープや和風だしも活用できる
ブイヨンやコンソメを使うおすすめ料理も参考に、日々の料理に役立ててみてください。