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洋風メニューや和風メニュー、お弁当にも便利に使える鮭は、まとめて冷凍保存して使いたい分だけ解凍するのがおすすめです。
しかし、ひと口に解凍といっても、自然解凍、流水解凍、電子レンジ解凍など、さまざまな方法があります。
できるだけ味を落とさないように解凍するには、どのようにすれば良いのでしょうか。
本記事では、冷凍鮭の解凍方法や日持ちについて詳しく解説し、さらに美味しい焼き方とおすすめレシピを紹介します。
冷凍鮭の日持ち

冷凍鮭の日持ちは冷凍前の状態によって異なり、生鮭は2~3週間、塩鮭なら3~4週間保存できます。
また、鮭の鮮度を保ってうま味を逃さないためには、以下の手順で冷凍しましょう。
- 保存前に塩と酒を振る
- 出てきた水分をキッチンペーパーで拭き取る
- 1切れずつラップに包んでから冷凍保存袋や容器に入れて冷凍庫へ
鮭が空気に触れる面をできるだけ少なくすることで、鮭の鮮度を保ちながら冷凍できます。
鮭の解凍方法

凍ったまま鮭を焼くと水っぽくなったり焼きムラができたりしやすいため、必ず解凍してから焼きましょう。
ここでは、以下の5つの解凍方法について解説します。
- 冷蔵庫で自然解凍
- 常温で自然解凍
- 流水で解凍
- 氷水に浸けて解凍
- 電子レンジで解凍
冷蔵庫で自然解凍
冷蔵庫での自然解凍は、うま味を逃さずに解凍できる最もおすすめの方法です。
手順は以下の通りです。
- ラップに包んだままの冷凍鮭を皿などに乗せる
- 冷蔵庫に6時間以上置く
- 鮭が解凍されたら冷蔵庫から出してラップを取る
冷蔵庫で時間をかけて解凍することで、うま味が流出せずふっくらとした食感とジューシーさが保てます。
解凍にかかる時間 | 6時間以上 |
ポイント | うま味を逃さない最もおすすめの解凍方法だが、長時間かかる |
常温で自然解凍
常温で自然解凍すると鮭表面と内部の温度差によってドリップ(解凍時に出る赤くて透明の液体のことで、食材のうま味成分が溶けだしたもの)が出やすいため、おすすめの方法ではありません。
常温での自然解凍は、以下の手順で行います。
- 容器や冷凍保存袋に入れたままの冷凍鮭を冷暗所に置く
- 20~30分たったら容器や袋から出す
- ラップを取ってキッチンペーパーで水気を拭き取る
- すぐに加熱調理する
解凍にかかる時間は季節によって異なるので、様子を見ながら調整してください。
常温解凍は菌が繁殖しやすいため、解凍後はすぐに加熱調理しましょう。
解凍にかかる時間 | 20~30分(季節によって異なる) |
ポイント | ドリップが出やすく菌が繁殖しやすい |
流水で解凍
冷蔵庫で解凍する時間が無い場合は、流水で20~30分で解凍できます。
流水解凍は以下の手順で行います。
- 冷凍鮭のラップをはずしてポリ袋に入れる
- ボールや大き目の容器に(1)を入れて水道水をかける
- 20~30分程度水道水をかけ続ける
- 鮭を袋から出しキッチンペーパーで水気を拭き取る
水道水は鮭が崩れないように弱めの水圧にしてください。
また、直接水に浸けると鮭がふやけて味が落ちるため、必ず袋に入れた状態で解凍しましょう。
解凍にかかる時間 | 20~30分 |
ポイント | 短時間で解凍できてドリップも出にくいが、多量の水を使う |
氷水に浸けて解凍
氷水に浸けて鮭を冷やしながら解凍することでドリップが出にくく、うま味を保ったまま解凍できます。
氷水に浸けて解凍する手順は以下の通りです。
- 冷凍鮭のラップをはずしてポリ袋に入れる
- ボールや大き目の容器に氷水と(1)を入れる
- 夏は約30分、冬は約60分放置する
- 鮭を袋から出しキッチンペーパーで水気を拭き取る
解凍にかかる時間は季節によって異なるので様子を見ながら調整してください。
解凍にかかる時間 | 約30~60分 |
ポイント | 冷やしながら解凍するためドリップが出にくく美味しく解凍できるが、 流水に比べると時間がかかる |
電子レンジで解凍
電子レンジで解凍する場合、鮭の大きさやレンジの種類によって加熱ムラになる場合があるので、注意が必要です。
電子レンジでの解凍は以下の手順で行います。
- 耐熱皿にラップをはずした冷凍鮭を重ならないように並べる
- 電子レンジの解凍機能で数分程度解凍する
- 鮭の水気をキッチンペーパーで拭き取る
解凍にかかる時間は電子レンジの種類によって異なるため、様子を見ながら解凍時間を調整しましょう。
また、肉や魚の解凍機能が付いたレンジなら、安定して解凍することができます。
解凍にかかる時間 | 数分(電子レンジによる) |
ポイント | 素早く解凍できるが、加熱ムラになる場合も (仕上がりは電子レンジの性能に依存する) |
解凍したらどのくらい日持ちする?

解凍した鮭は冷蔵庫で保存し、2~3日以内に使い切りましょう。
ただし、冷凍前にどんな状態だったのかにもよります。
解凍後は生の魚と同様に扱い、なるべく早く調理して食べることをおすすめします。
また、解凍した鮭を再冷凍すると品質が低下するため、必要な分だけを解凍することが大切です。
解凍した鮭の美味しい焼き方

次に、解凍した鮭の美味しい焼き方について解説します。
ここでは、以下の2つの焼き方を紹介しましょう。
- グリルで焼く
- フライパンで焼く
グリルで焼く
グリルを使用するのは、家庭で鮭を焼く場合の最も一般的な方法です。
手順は以下の通りです。
- 解凍した鮭の水分を拭き取る
- 少量の塩と酒を振りかける
- グリルを5分程度予熱する
- グリルに鮭の切り身を並べる
- 両面を3~4分ずつ焼く
解凍した鮭から出た水分には雑菌が含まれていることがあるので、しっかりと拭き取りましょう。
また、グリルを予熱することで身が網にくっつきにくくなります。
グリルを使うと皮目がパリッと焼けて余分な脂が落ち、美味しく仕上がります。
フライパンで焼く
鮭はフライパンを使っても美味しく焼くことができます。
後片付けが簡単なので、時間がないときにもおすすめです。
手順は以下の通りです。
- 解凍した鮭の水分を拭き取る
- 少量の塩と酒を振りかける
- フライパンにアルミホイルやクッキングシートを敷く
- 火をつける前に皮目を下にして鮭を置く
- 中火にかけて3分程度焼いたら裏返す
- フライパンに蓋をして3分程度蒸し焼きにする
蒸し焼きにした後で焼き色が足りないようなら、蓋を取って再度裏返して皮目を焼くのもおすすめです。
鮭特有の臭みが消えて、皮の部分がパリッと仕上がります。
冷凍鮭を使ったおすすめレシピ

ここでは、冷凍鮭を使ったおすすめレシピを3選紹介します。
いずれも短時間で簡単にできるので、ぜひお試しください。
フライパンで簡単【鮭のちゃんちゃん焼き】
秋鮭のシーズンになると必ず食べたくなるのが「鮭のちゃんちゃん焼き」。
フライパン1つで手軽にできて、野菜もたっぷり摂れます。
~材料(2人分)~
- 生鮭:2切れ
- 塩コショウ:少々
- キャベツ:250g程度
- 玉ねぎ:1/2個
- しめじ:1/2パック
- にんじん:1/3本
- ごま油:大さじ1
- ☆みそ:大さじ2
- ☆酒:大さじ1
- ☆砂糖:小さじ2
- ☆みりん:大さじ1
- ☆おろししょうが:小さじ1(チューブでも可)
~作り方~
- 鮭に塩コショウを振る
- ボールに☆印の調味料を合わせる
- フライパンにごま油を引き、鮭の皮面を下にして中火で焼く
- 焼き色が付いたら裏返して焼く
- 鮭を取り出し、野菜をさっと炒めて鮭を入れる
- (2)を回し入れて蓋をし、5分間蒸し焼きにする
- 蓋を開けて水分を飛ばす
定番の人気メニュー【鮭のムニエル】
外はカリッと中はジューシーな鮭のムニエルは、大人も子供も大好きな定番メニュー。
鮭のうま味をまるごと味わえる一品です。
~材料(2人分)~
- 生鮭:2切れ
- 塩コショウ:少々
- 小麦粉:適量
- サラダ油:大さじ1
- レモン汁(好みで):少々
~作り方~
- 鮭に塩コショウを振って水気を拭き取る
- (1)に小麦粉をまぶして余分な粉をはたく
- フライパンにサラダ油を熱する
- 鮭の皮面を下にして中火で焼き色を付ける
- 裏返してフライパンに蓋をして弱火で焼く
- 焼き色が付いたら器に盛る
- 好みでレモン汁少々を振る
サッと作れる【鮭のミルクスープ】
食べたい時にサッと作れる鮭のミルクスープ。
ほっこりした優しさが、朝食にも夜食にもぴったりです。
~材料(2人分)~
- 生鮭:1切れ
- しめじ:1/2パック
- きゃべつ:3~4枚
- 塩コショウ:少々
- 牛乳:200ml
- 水:200ml
- コンソメ顆粒:小さじ1/2
- 塩コショウ:少々
~作り方~
- 生鮭を一口大に切る
- しめじは石づきを取ってほぐし、キャベツは一口大に切る
- 鍋に水とコンソメを入れて中火で沸騰させる
- 鮭と野菜を加えて5~6分煮る
- 牛乳を加えて弱火で沸騰させないように温める
- コーンを入れ、塩コショウで味を整える
まとめ
鮭の解凍は、ドリップが出てしまわないようにじっくり時間をかけて冷蔵庫で行うのが一番ですが、時間がないときには氷水や流水解凍がおすすめです。
また、肉や魚の解凍機能がついた電子レンジを用いると、失敗しにくいです。
栄養豊富でさまざまな料理に活躍する鮭を上手に使って、毎日の食卓をより豊かにしていきましょう。