目次
ジャムやお菓子作りによく使われるアプリコットですが、その特徴を知っている方は少ないのではないでしょうか。
本記事では、アプリコットとはどのような果物なのかについて解説します。
また、あんずとの違いや旬の時期、アプリコットが持つ効能なども紹介しているので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
アプリコットとは

アプリコットはバラ科サクラ属に属する果物で、梅や桃に似た見た目をしているのが特徴です。
桜よりも早く花が咲くことから、「乙女のはにかみ」という花言葉がつけられています。
原産国
中国北部から中央アジアが原産地です。
約2000年前から中国で栽培されており、その後ヨーロッパへ伝わりました。
さらに各地へ広がり、現在では世界中で親しまれています。
旬
アプリコットの旬は品種によって差があります。
日本では青森県や長野県で多く収穫されており、その収穫時期である6〜7月頃が旬です。
そのため、生のアプリコットが市場に並ぶ時期は長くありません。
味
アプリコットの味は種類によって異なります。
日本で手に入りやすい東洋種は、西洋種と比較して酸味は強めです。
ドライフルーツに加工すると水分が抜け、甘みが凝縮されるため、酸味がまろやかになり食べやすくなります。
アプリコットの栄養

アプリコットには豊富な栄養が含まれています。
主な栄養素は以下のとおりです。
- βカロテン
- ビタミンE
- カリウム
- 食物繊維
これらの栄養素がバランス良く含まれているため、美容や健康にぴったりの果物といえます。
どのような効能が期待できるのかは、次の項目で詳しく解説していきます。
アプリコットの効能

アプリコットに含まれる栄養素には、さまざまな効能があります。
アプリコットを食べることで得られる効能について見ていきましょう。
美肌効果
アプリコットには、βカロテン、ビタミンC、ビタミンEなど、美肌づくりに欠かせない栄養素が豊富に含まれています。
とくに、βカロテンは体内でビタミンAに変換されることで、肌のターンオーバーが促進されるため、乾燥や肌荒れを防止するのに効果的です。
さらに、ビタミンCには、コラーゲンの生成を助け、肌のハリや弾力を保つ効果を期待できます。
加えて、ビタミンEは強い抗酸化作用を持つことから、紫外線やストレスによる活性酸素から肌を守り、シミやくすみの予防に効果を発揮してくれるでしょう。
むくみの解消
アプリコットに含まれるカリウムには、むくみを和らげる働きがあります。
むくみは細胞間に水が溜まることで発生する症状です。
体内の塩分濃度が濃いと、濃度を薄めるために水分量が増加してむくみを誘発します。
カリウムは塩分の主成分の排出を促すため、体内の水分量が減り、むくみの解消に効果的です。
引用:アプリコット(あんず)が凄すぎる!高い栄養素とおすすめの食べ方を大公開!
老化防止
アプリコットに多く含まれるβカロテンには、活性酸素を抑制する抗酸化作用があります。
活性酸素は、細胞を傷つけてシミやシワなどの老化現象を引き起こすのが特徴です。
βカロテンはこれらのダメージを防ぎ、肌や血管の健康を保つため、アプリコットを食べることで見た目や体の若さを維持するアンチエイジング効果が期待できます。
引用:アプリコットとは ?アプリコット 味、アプリコット 果物について解説
アプリコットとあんずの違い

あんずはアプリコットの英名であり、同じ果物を指します。
そのため、両者に厳密な違いはありません。
ただし、西洋種を「アプリコット」、東洋種を「あんず」と呼び分けることがあり、呼称によって種類を区別する場合もあります。
種類で区別すると、アプリコットの方がサイズはやや大きめで、甘みも強いのが特徴です。
アプリコットの食べ方

アプリコットは、さまざまな方法で食べられます。
アプリコットの主な食べ方について見ていきましょう。
生で食べる
アプリコットは、生でも皮ごと食べられます。
甘味と酸味のバランスが良く、ドライが苦手な方には、とくにおすすめです。
ただし、酸味が強く出ている場合は食べづらいため、常温で保存して追熟させると食べやすくなるでしょう。
ジャムで食べる
ジャムにすることで甘みが強くなり、爽やかな風味となります。
そのため、さまざまな料理に合わせても、もとの食材の味を邪魔しません。
とくに、パンに塗ったり、ヨーグルトと合わせて食べたりするのが一般的です。
ドライフルーツで食べる
アプリコットは、生よりもドライフルーツにして食べられることの方が多い果物です。
ドライフルーツにすることで持ち運びがしやすく、手軽に食べられます。
また、水分が抜けることで甘みが増すため、独特な酸味が苦手な方でも食べやすいでしょう。
お酒にする
アプリコットの甘酸っぱい酸味と芳醇な香りは、お酒と相性抜群です。
フランスやスイスなどでは、アプリコットを浸漬して作ったリキュールであるアプリコット・ブランデーが製造されています。
ストレートやロックはもちろん、ソーダやオレンジジュースで割って楽しむのもおすすめです。
アプリコットのおすすめレシピ

家庭でも挑戦しやすい、アプリコットを使ったおすすめレシピを紹介します。
作れそうなものがあれば、ぜひチャレンジしてみてください。
アプリコットのジャム
アプリコットの酸味が効いたジャムです。
ヨーグルトやバニラアイスに合わせることで、美味しくいただけます。
材料※6人分
- アプリコット(種なし):600g
- 砂糖:100g
作り方
- アプリコットをきれいに洗い、ヘタを取っておく
- アプリコットの窪みに包丁を入れて、一周分の切れ込みを入れる
- 種を取り出して、身を細かく切る
- 水にさらして10分間アク抜きをする
- 鍋にアプリコット・種・砂糖を入れて混ぜ合わせる
- 混ぜながら強火で1分間加熱する
- 中火にして2〜3分程度加熱する
- 粗熱が取れたら種を取り出し、ジャム瓶に入れて冷蔵庫で冷やしたら完成
アプリコットのタルト
見た目も華やかな本格派タルトです。
甘口白ワインと生地の香ばしさがアプリコットを引き立ててくれます。
材料※6人分
- パータ・フォンセ:370g
- 卵黄:1個
- 卵:1個
- アーモンドプードル:25g
- 生クリーム:75g
- バニラ:1/2本
- グラニュー糖:40g
- 甘口白ワイン:50g
- アプリコットコンポート:12~15個
作り方
- 下準備としてパータ・フォンセを事前に作り、型に敷いたらアーモンドプードルをふるっておく
- バニラのさやを縦に切り開き、中の粒を包丁でこそげとる
- 卵黄と卵を解いたら、グラニュー糖を加えて泡立てる
- 生クリームとバニラビーンズを加えて混ぜ合わせる
- アーモンドプードルと甘口の白ワインを加えて混ぜる
- リング型に生地を敷き、冷蔵庫で1時間冷やす
- アプリコットコンポートを生地の上に並べる
- アパレイユを流し入れる
- 180℃のオーブンで1時間半焼く
- 焼き上がったら型を外し、アプリコットコンポートのシロップをハケで塗ったら完成
アプリコットのベークドチーズケーキ
混ぜて焼くだけの簡単ベークドチーズです。
甘さ控えめで食べやすい仕上がりになっています。
材料※6人分
- クリームチーズ:250g
- 生クリーム:50ml
- 砂糖:大さじ3
- 卵:3個
- 薄力粉:大さじ2
- アプリコットコンポート:4個
- レモン汁:大さじ1
- バニラオイル:5振り
作り方
- 種を取ったアプリコットコンポートを薄切りにする
- クリームチーズをボウルに入れ、600wの電子レンジで30秒程度加熱する
- クリームチーズに生クリームと砂糖を加えて混ぜ合わせる
- 卵を解き、2回に分けて混ぜる
- 薄力粉を加えて混ぜる
- アプリコットコンポート・レモン汁・バニラオイルを入れて混ぜる
- クッキングシートを水に濡らして型にはめる
- 少し高い位置から空気を抜くように生地を流し入れる
- 180℃で10分ほど予熱したオーブンに200℃で25分焼いたら完成
まとめ
今回は、アプリコットの旬や食べ方、おすすめレシピなどについて紹介しました。
アプリコットは、あんずとバラ科の果物で、爽やかな酸味と芳醇な香りが特徴です。
旬は6〜7月と短いですが、生食はもちろんジャムやドライフルーツ、お菓子作りやお酒など幅広く楽しめます。
栄養価も高く、美肌効果やむくみ解消など健康面で嬉しい効果が期待できるのも魅力です。
今回紹介したレシピを参考に、アプリコットの味をぜひ家庭でも味わってみてください。












