豆腐の栄養素を徹底解説!健康や美容にいい豆腐の簡単レシピも紹介

豆腐の栄養素を徹底解説!健康や美容にいい豆腐の簡単レシピも紹介

豆腐は古来中国から日本へ伝わり、長い歴史を経て日本の伝統食となりました。

最近ではそのヘルシーさから世界でも人気となり「TOFU」として定着しています。

ヘルシーなイメージもある豆腐ですが、その栄養や効能をきちんと理解している人は少ないのではないでしょうか。

この記事では、豆腐に含まれる栄養素とその効能について詳しく解説します。

健康や美容によいとされる栄養素がたっぷり詰まった豆腐の簡単レシピも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事では、豆腐の賞味期限はどれくらいなのか、賞味期限が切れたあと何日程度食べられるのかをご紹介します。そして豆腐の正しい保存方法も説明するため、ぜひ参考にしてください。

豆腐に含まれる主な栄養素とその効能

豆腐に含まれる主な栄養素とその効能

豆腐の原材料は、大豆、水、にがり(凝固剤)だけです。

水に浸しやわらかくなった大豆に水を加えながらすり潰し、それを煮て豆乳とおからに分けます。

この豆乳ににがりを加えて固めれば豆腐の完成です。

シンプルな材料と工程で作られる豆腐ですが、どのような栄養素が含まれるのでしょうか。

まずは豆腐に含まれる主な栄養素を4つご紹介します。

なお本記事では、食品の栄養価を日本食品標準成分表(八訂)より引用しています。

たんぱく質

たんぱく質は、筋肉や骨、血液、皮膚、毛髪など体を構成する大切な栄養素です。

大豆を原料とする豆腐には植物性たんぱく質が豊富に含まれています。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」によると、1日に必要なたんぱく質の推奨量は成人男性で65g、成人女性で50gです。

もめん豆腐1丁(約300g)にはおよそ20gのたんぱく質が含まれます。

植物性ながら必須アミノ酸をバランスよく含み、体を構成する材料になりやすい良質なたんぱく質です。

健康維持のためには、肉や魚などの動物性たんぱく質だけでなく、豆腐などから植物性たんぱく質もバランスよく摂取すると理想的です。

必須脂肪酸

豆腐の脂質には、不飽和脂肪酸であり、必須脂肪酸でもあるα-リノレン酸やリノール酸が多く含まれます。

α-リノレン酸は、青魚に多いDHAやEPAと同じn-3(ω-3)系の脂肪酸で、体内でDHAに変化します。

n-6(ω-6)系脂肪酸であるリノール酸には、善玉のHDLコレステロールを増やし悪玉のLDLコレステロールを減らす働きがあります。

動物性の脂質を多く摂りすぎると、悪玉のLDLコレステロール値が高くなり動脈硬化を引き起こしやすくなるので、豆腐のような植物性食品もバランスよく食べることが重要です。

カルシウム

豆腐に意外と多く含まれている栄養素がカルシウムです。

カルシウムは日本人に不足しがちなミネラルであり、骨や歯を形成するほか、筋肉の収縮でも重要な役割を果たしています。

不足すると骨粗しょう症の原因となります。

もめん豆腐1丁にはおよそ279mgのカルシウムが含まれ、1日の必要量の3割以上を補えます。

ただし、カルシウムは吸収率が低いので、吸収を助けるビタミンDも一緒に摂ると望ましいでしょう。

ビタミンDは魚や卵、きのこなどから摂取できます。

ビタミンE

ビタミンEには強い抗酸化作用があり、「若返りのビタミン」とも呼ばれています。

体内の脂質が酸化されることを抑えて老化を防ぐ効果があり、LDLコレステロールの酸化も抑制するので動脈硬化を予防できます。

脂質が酸化されてしまった場合も、過酸化脂質を分解する働きがあり、血液をサラサラに保つ効果も期待できます。

油に溶ける脂溶性ビタミンなので、油と一緒に調理したり食べたりすることで吸収率がアップします。

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豆腐に含まれる機能性成分とその効能

豆腐に含まれる機能性成分とその効能

豆腐には先述した主な栄養素のほかにも、体にうれしい機能性成分が多く含まれています。

ここからは、豆腐に多く含まれるレシチン、サポニン、イソフラボンの3つの機能性成分とその効能をご紹介します。

レシチン

レシチンはリン脂質の一種で、細胞膜の主成分です。

肝臓に蓄えられた脂質の代謝を促進させ、肝臓の機能を高める効果があります。

また、LDLコレステロールを減らしHDLコレステロールを増やすので、動脈硬化を予防できます。

お酒を飲むときにはとくに、豆腐をはじめレシチンを含んだ豆や豆製品を一緒に食べるとよいでしょう。

また、脳細胞を活性化させる働きがあり、認知症の予防にも役立ちます。

サポニン

サポニンとは、大豆や高麗人参、ごぼうなどに多く含まれる配糖体で、ある種の脂質と糖が結びついた構造をもちます。

サポニンは、大豆製品である豆腐にも豊富に含まれており、脂質の酸化を抑える抗酸化作用が期待できる成分です。

LDLコレステロールの酸化を抑制し動脈硬化を防いだり、肝臓に蓄積される脂肪の酸化を防ぎ肝機能を高めたりします。

また、脂肪の吸収を抑えて肥満を予防する、毛細血管の血流をよくして血液をサラサラにするといった効果も期待できます。

イソフラボン

豆腐に含まれる大豆イソフラボンは、女性ホルモンであるエストロゲンと分子構造が似ており「植物性エストロゲン」とも呼ばれています。

エストロゲンは体内で分泌され、コラーゲンの生成を促進したり、骨からカルシウムが溶け出すのを防いだりする役割があります。

大豆イソフラボンを摂取すると、このエストロゲンの作用を補う働きをするのです。

肌を美しく保つ美肌効果のほか、更年期症状を和らげたり、骨粗しょう症を予防したりする効果が期待できます。

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豆腐の種類ごとの特徴や栄養価の違い

豆腐の種類ごとの特徴や栄養価の違い

豆腐にはさまざまな種類があります。

いずれの豆腐も主原料は大豆であるため栄養価は似通っていますが、種類により多少の違いもあります。

もめん豆腐、絹ごし豆腐、高野豆腐の3種類について、製法の概要と栄養面の特徴を下表にまとめます。

豆腐の
種類
製法栄養面の特徴
もめん
豆腐
凝固剤で固めた豆乳を崩した後、
型に入れて押し固めて水を切る。
水分が抜け栄養も凝縮されている。
重さあたりの栄養価が高め。
絹ごし
豆腐
型の中で豆乳と凝固剤を混ぜて、
静置して固める。
水分が多く重さあたりの栄養価は、
もめん豆腐より低くなる。
高野
豆腐
凍らせた豆腐をさらに乾燥させる。サポニンが多い。
糖質がとくに少ないほか、
ビタミンB群の一部が消失。

続いて、それぞれの豆腐の特徴を順に解説します。

もめん豆腐

もめん豆腐は、かための食感で少しざらざらしており、濃厚な味わいが特徴です。

古典的な製法で作られており、古くから親しまれています。

押し固める際に水分が抜けており、崩れにくく味がしみやすいので、煮る・焼くなどの調理法にも適しています。

絹ごし豆腐

絹ごし豆腐は、絹のようになめらかな食感で、冷や奴や湯豆腐などに向いています。

味も控えめでくせがなく、繊細な味付けから濃い味付けまで、さまざまな味付けにマッチしやすい豆腐です。

高野豆腐

高野豆腐はスポンジ状になっていて、水や湯で戻して使用する乾物です。

近年ではより手軽に使えるタイプも売られています。

だし汁などを吸わせて調理するとジューシーな食感になるのが特徴で、普通の豆腐とは一風変わった味や食感が楽しめます。

高野豆腐は、サポニンがとくに多く含まれていますが、乾燥の過程でビタミンB群の一部が失われてしまいます。

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豆腐の栄養をしっかり摂れる簡単レシピ

豆腐の栄養をしっかり摂れる簡単レシピ

この章では、豆腐の栄養を生かした3つの簡単レシピを紹介します。

ほうれん草の白和え

緑黄色野菜のほうれん草と豆腐の組み合わせで、栄養バランスのよい定番料理です。

風味付けにごま油を加えることで、豆腐に含まれるビタミンEの吸収がよくなります。

材料(2人分)

  • もめん豆腐:1/2丁
  • ほうれん草:1/2束(1/2袋・約100g)
  • にんじん:1/5本
  • しょうゆ:小さじ1
  • (A)
    すりごま:大さじ1と1/2
    砂糖:大さじ1
    塩:ひとつまみ
  • ごま油:適量

作り方

  1. もめん豆腐は厚みを半分にするように1/2丁に切ってキッチンペーパーなどで包み、重しをして20分ほど冷蔵庫に入れて水切りする。
  2. ほうれん草はゆでてから、水気をしっかり絞る。全体にしょうゆをかけてなじませ、もう一度よく絞り、4~5cm程度に切り分ける。
  3. にんじんはせん切りにして、シャキシャキした食感が残る程度にサッとゆでる。
  4. ボウルに豆腐を入れ、泡立て器などで崩しながらなめらかになるまで混ぜ、さらに(A)を混ぜ合わせる。
  5. ほうれん草とにんじん、少量のごま油を加えてあえたら完成。

水切りした豆腐は、フードプロセッサーにかけるか裏ごしをすると、よりなめらかな食感に仕上がります。

豆腐の酸辣湯

絹ごし豆腐と卵、きくらげを使ったシンプルな酸辣湯(サンラータン)です。

酸味のあるスープが食欲をそそります。

卵ときくらげに豊富なビタミンDにより、豆腐に含まれるカルシウムが吸収されやすくなります。

材料(2人分)

  • 絹ごし豆腐:1丁
  • 卵:1個
  • 乾燥きくらげ:5g
  • 水:500mL
  • (A)
    鶏がらスープの素:大さじ1
    酒:大さじ1
    しょうゆ:大さじ1
    砂糖:小さじ1
  • 塩・コショウ:適量
  • 片栗粉:小さじ2
  • 酢:大さじ1と1/2
  • ラー油:適量

作り方

  1. きくらげはたっぷりの水に入れて戻しておく。
  2. 鍋に水500mLと(A)の調味料を入れて火にかける。沸騰したら火を弱め、スープを味見しつつ塩コショウで味を調える。
  3. 一口大に切ったきくらげと絹ごし豆腐を加えて、2分ほど煮る。
  4. 片栗粉は倍量の水(分量外)で水溶き片栗粉にする。豆腐を崩さないように、スープをやさしく混ぜながら水溶き片栗粉を加えて、スープにとろみをつける。
  5. 溶いた卵を回し入れてから火を止め、酢とラー油を加えてサッと混ぜたら完成。

トロトロ高野豆腐

高野豆腐を熱湯で戻すと、トロトロの食感になります。オリーブオイルと塩でシンプルにいただくレシピです。

オリーブオイルがビタミンEの吸収を促進してくれます。

材料(2人分)

  • 高野豆腐:2個
  • オリーブオイル:適量
  • 塩:適量

作り方

  1. 鍋にお湯を沸かします。沸騰したら火を止めて、高野豆腐を入れて箸で軽く沈ませます。鍋にふたをして、4分ほどお湯で戻したら取り出します。
  2. トロトロになった高野豆腐に、オリーブオイルと塩をかけていただきます。

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まとめ

豆腐には、主に大豆に由来するさまざまな栄養素が含まれています。

良質な植物性のタンパク質が豊富ですが、糖質や脂質は少ない健康的な食品です。

カルシウムやイソフラボンも含まれ、骨粗しょう症予防にも役立つなど、うれしい効能もあります。

豆腐の種類に応じて食べ方やレシピを工夫すると、栄養豊富な豆腐を、食べ飽きることなく食卓に取り入れられます。

ただし、肉や魚介類、卵や乳製品などから動物性たんぱく質も摂取し、豆腐の植物性タンパク質だけに偏らないように心がけましょう。

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