目次
疲労回復の方法はさまざまですが、飲み物を効果的に取り入れることも役立ちます。
自身の体や疲労のタイプに合った飲み物は、栄養素や機能性成分の知識があると探しやすくなります。
今回は、疲労回復に役立つ成分の知識から、薬局やコンビニで疲労回復ドリンクを選ぶときのコツ、疲労回復ドリンクを手作りする方法などをご紹介します。
飲み物で効果的に疲労を回復して、毎日の疲れの解消にお役立てください。
疲労回復のための飲み物は成分をチェック
効率良く疲労を回復するには、まず疲労の原因を知り、回復に効果的な栄養素や機能性成分を知っておくと役立ちます。
疲労回復に役立つ成分がわかると、疲れた時に飲みたい市販の飲み物も選びやすくなるでしょう。
なぜ体は疲労するのか?
日々の生活で「疲れた」と感じることはよくあるでしょう。疲労は、生命維持のために体が出しているサインであり、解決が必要です。
疲労を放置すると、集中力の欠如や食欲低下、肩こり、腰痛、肌荒れ、免疫力の低下など、さまざまなトラブルを引き起こします。最終的に命に関わることもあるため注意しましょう。
疲労には、肉体的疲労と精神的疲労があります。
その原因は、働き過ぎや睡眠不足、加齢や運動不足による新陳代謝の低下、騒音や化学物質など身の回りの環境、精神的ストレスなど多岐にわたっています。
そして、栄養素の不足もまた、疲労の原因のひとつです。疲労回復には、適した栄養素や機能性成分の摂取も役立ちます。
疲労回復に役立つ栄養素や機能性成分
毎日食事をとっていても、体の中で効率良くエネルギーに変換できないと、疲労の原因になります。
疲労回復では、エネルギーの代謝が上手く行われるようにすることがポイントです。
エネルギーの代謝に役立つ栄養素や機能性成分を摂取すると、疲労回復を早めるうえで役立つでしょう。
ここでは、疲労回復に効果的な栄養素や機能性成分について解説します。
ビタミンB群
ビタミンB群は、疲労回復に効果的な栄養素としてよく挙げられます。
なかでも、ビタミンB1・B2・B6はとくに効果が期待できます。
これらはそれぞれ、炭水化物や脂質、たんぱく質などの代謝に深く関わる栄養素です。
多く含まれる食べ物
- ビタミンB1:豚肉、玄米、豆類
- ビタミンB2:レバー、うなぎ、ぶり
- ビタミンB6:かつお、まぐろ、さけ
クエン酸
クエン酸は有機酸の一種で、レモンなどの柑橘類や梅干しなどに含まれる酸味成分です。
筋肉疲労の原因となる乳酸による影響を抑えたり、エネルギーの産生を助けたりすることから、疲労回復に効果的な成分としてよく挙げられます。
多く含まれる食べ物
- レモン、みかん、梅干し
アミノ酸
アミノ酸は、たんぱく質の構成成分です。そのうち、体内で合成できないアミノ酸は「必須アミノ酸」と呼ばれています。
疲労回復に効果的なアミノ酸としては、「BCAA」と総称される、バリン・ロイシン・イソロイシンが注目されています。
いずれも必須アミノ酸で、体内では作れないため、食品から摂取する必要があります。
BCAAは、主に筋肉疲労の軽減をサポートするのが特徴です。
また、アミノ酸の一種であるL-カルニチンは、脂肪の燃焼によるエネルギー産生にも役立ち、疲労回復に効果が期待できます。
多く含まれる食べ物
- BCAA:まぐろ、かつお、鶏むね肉、卵、牛乳、大豆製品
- L-カルニチン:牛や羊の赤身肉、かつお、赤貝
鉄
鉄は、ミネラルの一種で、赤血球の材料となり、全身に酸素を運ぶ働きをする栄養素です。
体内の鉄不足を解消し、体に酸素を行きわたらせることで疲労回復に効果が期待できます。
鉄分には、動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と、牛乳や植物性食品などに含まれる「非ヘム鉄」の2種類があります。
非ヘム鉄は、ヘム鉄より吸収されにくいですが、ビタミンCと一緒にとると吸収力が促進されるため、調理方法も工夫してみましょう。
多く含まれる食べ物
- レバー、かつお、小松菜、豆類
薬局やコンビニで買える疲労回復ドリンク
薬局やコンビニでも、疲労回復に役立つ飲み物を入手できます。
手軽に購入できて、疲労を回復したいときにすぐ飲めるため便利です。
栄養ドリンクや野菜ジュースなど、選択肢もいろいろありますので、選び方のコツをおさえておきましょう。
栄養ドリンク
栄養ドリンクは、得たい目的に合わせて、効果的な栄養成分が配合された飲み物です。
製品によって目的は異なり、医薬品や医薬部外品などの区分や、配合されている成分も違います。原材料や栄養成分表示をよく見て、自分に合ったドリンクを選びましょう。
手軽に十分な量の栄養素を摂取できる点が便利で、疲労回復に役立つ製品がいろいろと売られています。
しかし、体調や体質との相性、薬との飲み合わせなどについての注意事項もあります。慎重に選んで利用し、配合成分の過剰摂取にも気を付けましょう。
野菜や果物のジュース・ビネガードリンク・牛乳・豆乳
栄養ドリンクに限らず、普通の飲み物も、選び方次第では疲労回復に役立ちます。
例えば、果汁100%のジュースや野菜ジュースでは、疲労回復に役立つビタミンB群やクエン酸、鉄などの摂取が期待できるでしょう。
クエン酸は、市販のジュースなどにも、配合していることをうたった製品があります。
アミノ酸が含まれる牛乳や、アミノ酸・ビタミンB群・鉄が含まれる豆乳も、疲労回復に効果が期待できます。
食材を選んで手作りする疲労回復ドリンク
疲労回復に役立つ栄養素や機能性成分を多く含む食材を選んで、お好みの疲労回復ドリンクを作ることもできます。
自宅でも手軽に作れるシンプルなドリンクレシピがいろいろありますので、疲れた時に飲みたいものを作ると、楽しみながら疲労も回復できるでしょう。
はちみつレモン
クエン酸を含むレモンを使った疲労回復ドリンクです。
はちみつも、糖分がエネルギーになり、ビタミンやミネラル、アミノ酸などの栄養素が含まれることから、疲労回復効果が期待できます。
材料(1人分)
- はちみつ:大さじ1
- レモンの絞り汁:大さじ1
- 水またはお湯:150mL
作り方
材料を混ぜるだけで完成です。はちみつやレモン汁の量はお好みで調整してください。
ミルクセーキ
アミノ酸のBCAAやビタミンB群を含む、牛乳と卵を使った疲労回復ドリンクです。
材料(1人分)
- 牛乳:150mL~200mL
- 卵:1個
- 砂糖:小さじ2~大さじ1
- バニラエッセンス:2~3滴
作り方
材料を、ミキサーや泡立て器でなめらかになるまで混ぜれば完成です。
アイスの場合はお好みで氷を加えましょう。お鍋で温めてホットでいただくこともできます。
小松菜とバナナの豆乳スムージー
ビタミンB群や鉄、BCAAを含む豆乳と、鉄を含む小松菜を使った疲労回復ドリンクです。
また、バナナにもビタミンB群が含まれています。
材料(1人分)
- 小松菜:1株(約50g)
- バナナ:1/2本
- 豆乳:100mL
作り方
材料を適当な大きさに切って、ミキサーにかけるだけで完成です。
お好みで氷を入れ、甘さが足りないときは、豆乳を調整豆乳にしたり、はちみつを加えたりするとよいでしょう。
レモン汁を加えると、さっぱりとした風味が加わるほか、クエン酸や非ヘム鉄の吸収を助けるビタミンCも摂取できます。
飲み物での効果的な疲労回復方法
疲労回復を飲み物で効果的にサポートするためには、飲み物の内容と飲むタイミングもポイントです。
栄養ドリンクのみに頼り過ぎないようにしながら、スポーツ後や就寝前などのタイミングも考慮して、最適な飲み物を選びましょう。
スポーツの疲労回復にはBCAAやビタミンB群を含む飲み物を
BCAAは、筋肉疲労の軽減に役立ち、ビタミンB群は、炭水化物・脂質・たんぱく質の三大栄養素の代謝に役立つことから、どちらもスポーツの疲労回復に勧められる栄養素です。
スポーツの疲労を回復したいときには、BCAAやビタミンB群を含む飲み物を意識するとよいでしょう。
ほかにも運動後には、時間を空けずに糖質などのエネルギー源を補うのもポイントです。
寝る前の疲労回復にはリラックスできる飲み物も効果的
睡眠をとることは、心身の疲労回復にとって重要です。
質の良い睡眠をとるためにも、寝る前にはリラックスできる行動を心掛けましょう。
飲み物選びでは、疲労回復に直接役立つ作用だけでなく、ほかの作用にも注目すると、より効果的に回復を促せます。
寝る前には、リラックス効果のあるハーブティーなどもおすすめの飲み物です。
また、就寝前はカフェインの入っている飲み物をとらないように気を付けましょう。
即効性のある栄養ドリンクに頼り過ぎない
栄養ドリンクは栄養素がバランス良く配合されており、カフェインも含まれていることから、すぐに元気になったように感じることがあります。
しかし、栄養ドリンクに頼り過ぎてしまうと、かえって体に悪影響をもたらすことがあるため注意が必要です。
例えば、栄養ドリンクにも含まれるカフェインの摂取を続けていると、カフェインをとらないときに極度の疲労感や頭痛、その他の不快な症状が出ることがあります。
疲労回復は、飲み物で一時的に成分を摂取するだけで終わらずに、休息や運動などと組み合わせて、根本的な疲労の解消を目指すようにしましょう。
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