目次
豊かな自然に恵まれた大分県は、新鮮な海の幸や山の幸を使用した郷土料理の宝庫です。
関あじ・関さばに代表される新鮮な魚介類や、とり天などのB級グルメはもちろんのこと、伝統的なスイーツまでバラエティ豊かな食文化が根付いています。
この記事では、ランチにもおすすめな大分県の名物グルメを紹介します。
大分の名物グルメ5選【郷土料理編】
大分県を訪れたらぜひ食べてほしい、郷土料理の名物グルメをご紹介します。
鶏めし
大分を代表する郷土料理「鶏めし」は、地鶏の旨味が染み込んだ香り高い炊き込みごはんです。
大分を代表する名物料理として、地元の人たちだけでなく、観光客にも愛されています。
鶏めしは、丁寧に下処理された地鶏を、醤油やみりんなどで味付けした特製だしと一緒に炊き上げます。
炊きあがったごはんには、鶏の旨味とだしの風味が見事に調和し、口に運ぶたびに上品な香りが広がります。
薬味として添えられる刻みネギや生姜が、さっぱりとした味わいをプラスし、よりいっそう食欲をそそる一品に仕上がります。
漬物や味噌汁と共に定食スタイルで提供されたり、おにぎりとして販売されていたりするので、ランチにもぴったりです。
りゅうきゅう
「りゅうきゅう」は、新鮮な魚を醤油ベースのタレに漬け込んだ、大分県の伝統的な郷土料理です。
江戸時代から伝わる保存食として、漁師町を中心に親しまれてきました。
主に関あじやカツオなどの魚を使用し、薄くスライスした身を特製のタレで味付けします。
タレには醤油や酢、みりんなどが使われ、魚本来の旨味が引き立つ味わいです。
各店舗や家庭によって味付けが異なり、それぞれの特徴を楽しめるのも魅力です。
刻みネギや生姜、大葉などの薬味と共に白いごはんの上にのせて食べるのが定番の食べ方です。
さっぱりとした味わいながら、魚の旨味が凝縮された贅沢な一品です。
居酒屋のメニューとしても提供され、日本酒やビールのおつまみとしても人気です。
とり天
とり天は、大分県を代表する郷土料理です。鶏肉に醤油とにんにくで下味をつけ、天ぷら粉で揚げます。
唐揚げと似ていますが、衣に天ぷら粉を使用しているため、唐揚げよりも油が控えめでさっぱりとした味わいが特徴です。
衣は軽くサクサクで、鶏肉はジューシーです。そのままでもおいしく食べられますが、練りからしをそえた酢醤油につけたり、特産品のかぼすをかけたりするのもおすすめです。
最近では駅弁としても人気があり、観光客のお土産としても重宝されています。
モミジ
「モミジ」は、鶏の足を煮付けにした大分県日田市の郷土料理です。
その名の由来は、鶏足の指先が紅葉の葉のように枝分かれしている姿にあります。
通常の鶏足料理とは異なり、20センチほどの長さがある大ぶりな鶏足を使用し、醤油ベースのタレでじっくりと煮込んで作られます。
一見、グロテスクな見た目に驚かされるかもしれませんが、実際に食べてみると印象は一変します。
パリッとした皮とトロリとしたゼラチン質の肉の食感が絶妙で、まるで豚足を食べているような感覚です。
地元では、お酒のつまみとしても愛されています。
コラーゲンを豊富に含み、美容効果も期待できる一品です。
見た目にインパクトがあり、話題性も十分な「モミジ」はお土産としても販売されています。
うるか
大分県では、「鮎のうるか」が有名です。「うるか」とは、鮎の内臓や身、卵などを塩漬けにして発酵させた日本の伝統的な発酵食品です。
うるかには、新鮮な鮎の身と内臓を使った「身うるか」、真子と白子を使った「子うるか」、内臓のみを使用した「にがうるか」の3種類があります。
それぞれに味わいが異なり、たとえば「身うるか」はまろやかで食べやすく、「にがうるか」はほろ苦い大人の味わいが特徴です。
独特の臭いを想像するかもしれませんが、実際には臭みやクセが少なく上品で、旨味の凝縮された味わいです。
大分では、熱々のごはんにのせて食べたり、お酒のつまみにしたり、調味料としても使われています。
大分の名物グルメ2選【地元食材編】
大分のブランド食材を2つご紹介します。
関さば ・ 関あじ
大分市佐賀関の速吸の瀬戸で水揚げされる「関さば・関あじ」は、卓越した品質で知られる高級ブランド魚です。
引き締まった身に程よい脂がのっており、プリッとした食感と深い旨味が魅力です。
関さば・関あじの食べ方の王道は、やはり刺身です。
透明感のある身は、程よい歯ごたえと共に甘みのある旨味が広がります。大分名産のかぼすを添えると、さらに風味が引き立ち、よりいっそうおいしく食べられます。
地元の料理店では活き造りをはじめ、炙りや寿司など、さまざまな調理法で提供されています。
また、関あじ・関さばは一夜干しやフライなどの加工品も人気があります。
豊後牛
「おおいた豊後牛」は、大分県の温暖な気候と緑豊かな自然の中で育まれた黒毛和種のブランド牛です。
その肉質は美しい霜降りを持ち、とろけるようなやわらかさと豊かな風味が特徴です。
「おおいた豊後牛」よりもさらに上質な「おおいた和牛」という和牛もあり、米やビール粕などの飼料にもこだわって、より深い味わいを追求しています。
霜降りの甘みと赤身の旨味のバランスが絶妙で、舌の上でとろけるような食感を楽しめます。
大分県では、豊後牛をステーキや焼肉だけでなく、丼やバーガーで気軽に味わえる店も多くあります。
ぜひその味わいをさまざまな方法で堪能してください。
大分の名物グルメ3選【麺類編】
ランチにもぴったりな、大分名物の麺料理を紹介します。
別府冷麺
「別府冷麺」は、別府温泉街の湯上がりにぴったりなひんやりグルメです。
そば粉を使用した特徴的な麺は、プリプリとした独特の食感が楽しめます。
つるりとした喉越しの麺に、チャーシューやきゅうり、ゆで卵などの具材が彩りよく盛り付けられ、見た目も美しい一品です。
スープは、牛骨や鶏ガラなどでじっくりとった旨味たっぷりのコクのある味わいです。
「別府冷麺」は、別府を代表する名物グルメとして、地元の人々はもちろん、観光客からも愛されています。
別府を訪れた際には、ぜひ味わってください。
日田やきそば
日田市のソウルフード「日田やきそば」は、独特の焼き方と食感で知られる名物グルメです。
一般的な焼きそばと異なり、炒めるよりも焼くことにこだわって調理されます。
鉄板でじっくりと焼き目をつけることで生まれるパリッ・モチッとした食感が特徴です。具材はモヤシやニラなどシンプルながら、丁寧な焼き方によって素材の旨味が引き出されます。
自家製麺や特製ソースなど、店舗それぞれが持つこだわりも魅力の一つ。
ソースは甘めの味付けから、あっさりとした味わいまで、店舗によって個性があります。
昭和30年代に生まれて以来、いまや全国でも知られるご当地グルメとして確固たる地位を築いています。
鮑腸(ほうちょう)
「鮑腸(ほうちょう)」は、小麦粉を練って手作業で長くのばした伝統的な麺料理です。
その作り方は職人技で、2メートルほどまで麺をのばしていきます。
麺生地は小麦粉に塩を加えて水で練り上げ、耳たぶくらいの硬さになるまでこねます。
その後、指先を使ってこよりをひねるように丁寧にのばしていく独特の製法が特徴です。
できあがった麺は、いりこや乾しいたけ、昆布、カツオ節でとった上品なだしで食べます。
薬味にはすりごま、おろし生姜、かぼす、小ねぎなどを添えて味わいます。
コシのある麺とだしの相性は抜群で、郷土の味として大切に受け継がれています。
大分の名物グルメ3選【スイーツ編】
大分で味わいたい、地元ならではのスイーツをご紹介します。
石垣もち
「石垣もち」は、さつまいもと小麦粉を主原料とした大分の伝統的な郷土菓子です。
1.5cm角の小さなさつまいも片が生地全体にちりばめられ、その断面が石垣のように見えることから、この名前が付けられました。
作り方は、さつまいもを小さく切って砂糖をまぶし、小麦粉を合わせて練り上げます。
蒸し上がった生地は、しっとりとした食感とさつまいもの自然な甘みが特徴で、素朴ながら深い味わいを楽しめます。
ベーキングパウダーを加えた生地を丸めて蒸し上げることで、ふんわりとした食感に仕上がります。
手土産としても重宝され、大分の伝統的な味として親しまれています。
酒まんじゅう
「酒まんじゅう」は、甘酒の酵母液を使用して発酵させた独特の製法で作られる、大分の郷土菓子です。
通常のまんじゅうとは異なり、もち米から作った甘酒を使用することで、自然な甘みと独特の風味が生まれます。
もち米を炊いて麹と混ぜ、60度で保温して甘酒を作り、それを室温で発酵させて酵母液を作ります。
この酵母液を使って生地を練り上げ、あんを包んで蒸し上げます。
できあがったまんじゅうは、ふんわりとした生地の中にあんの甘みが溶け込み、酵母液特有の風味が楽しめる上品な味わいです。
素材本来の味を活かした伝統的なお菓子として、地元で愛され続けています。
やせうま
「やせうま」は小麦粉と塩、水だけで作られるシンプルな郷土菓子です。
手でよく練り上げた生地を細長くのばし、茹でた後にきな粉と砂糖をまぶして食べる素朴な味わいが特徴です。
生地は寝かせることで、より良い食感に仕上がります。
丁寧に手でのばされた生地は、茹であがると独特のモチモチとした食感になります。きな粉と砂糖の甘みが、シンプルな生地の味を引き立てます。
家庭で作られることも多く、各家庭で少しずつ異なる味わいを持つことも魅力の一つです。
子どもたちのおやつとしても親しまれ、大分の食文化を代表する伝統菓子として受け継がれています。
まとめ
大分県は多彩な食文化を育んできました。郷土料理には先人の知恵と工夫が詰まっています。
また、伝統的な製法を守り続ける食文化も魅力的です。
大分を訪れた際は、郷土の味を存分に楽しんでください。四季折々の味わいと共に、大分の豊かな食文化を体験できるでしょう。